第1253回 プラスチック工業技術研究会主催 技術講座
■製品開発・設計者/中堅技術者/技能者のためのスキルアップ講座
ガスアシスト成形を中心とした
ひけ・そり・変形対策

――ガスアシスト成形「GaSty(ガスティ)」の特徴・機能・技術解説
    /ビジネスモデルの紹介


●ガスアシスト成形を用いた成形品の原価改善/金型費低減
●ガスアシスト成形を容易に実施するための手段
●ガスアシスト成形は、特殊な成形技術ではない!
              ――導入しやすくなった「GaSty」の事例
●ガスアシスト成形=究極の射出成形――経済性を確認のチャンス!
概要  わが国の成形加工業は限界にきており、数年後には日本の成形メーカーの半分が廃業を視野に入れているともいわれています。本講座では、その逆風の中でも利益拡大をし、勝(:生き残り)組になる手法を解説します。
 企業活動の目的は営利の追求であり、利益を得るには2つの手段があり、つぎの2つしかありません。一方は原価改善[現在の仕事の中身を濃くすること=これはムリ(Muri)、ムダ(Muda)、ムラ(Mura) =3Mの排除]で、「TQC」や「品質工学」などの手法を用います。他方は新規技術導入をしてのビジネス拡大/新規市場参入や、原価改善を図ることです。
 上記目的を達成する1つの技法であるガスアシスト成形「GaSty(ガスティ)」を解説します。今までガスアシスト成形は良いイメージがもたれていないうえに、“特殊な成形法であるとの間違った認識”からそれ程拡大はしていませんでした。“いまさらなぜガスアシスト成形なの……?”との疑問を持たれる方も多い中、しかしこの技術が、射出成形加工における最終形態であるといっても過言ではありません。
 GaStyの特長として、中実(ソリッド)成形による、ひけもなく、そり・変形もない完全な成形品に、GaStyを適用することにより、成形品では10%以上の原価改善が、金型は20〜40%以上の大幅なコスト削減が可能となります。
 そして、今回ご紹介するガスアシスト成形は特殊成形ではなく、OAでは80%以上に、家電で50%以上車両では20%程度、その他の建築製品などの成形品に広く適用が可能で、上述したコスト効果が期待できます。
 本講座では、ガスアシスト成形の再認識/標準化を目的とした技術説明、並びにビジネス展開の手法について解説します。
講師:鈴木 康公氏(康照化工有限公司、元鈴鹿富士ゼロックス(株))

日時 平成20年9月18日(木)10時00分〜17時00分
会場 総評会館(5階502会議室)東京都千代田区神田駿河台3-2-11
TEL03(3253)1771 
会場地図
参加費 正会員(法人・個人)27,400円(テキスト、資料及び昼食代を含む)
一 般(会員外) 32,400円(テキスト、資料及び昼食代を含む)
担当講師 講義内容
Kangoll Co.Ltd
(康照化工有限公司)代表
 鈴木康公氏






●講師プロフィル
鈴鹿富士ゼロックス(株)にて、@発泡、中空、ガス圧縮、ウェルドレス成形に、またAリサイクル樹脂の研究・開発に携わる。2005年同社を退社し、2006年1月にKANGOLL Co.Ltd(康照化工有限公司)を設立。現在ガスアシスト成形を中心とした技術指導と普及活動に国内外で活躍中。


















 中実(ソリッド)成形によるひけ、そり・変形もない完全な成形品に、GaStyを適用すると、成形品では10%以上の原価改善が、金型は20〜40%以上の大幅なコスト削減が可能となる。
 ここでは従来のイメージを一新するガスアシスト成形「GaSty」を中心に解説。OAでは80%以上に、家電で50%以上、車両では20%程度、その他の建築製品などの一般成形品に広く適用が可能で、上述したコスト効果が期待できる。ガスアシスト成形で2,500型以上の経験と技術、成形部品の売上げ70%以上の実績を豊富な事例で解説する!

1.ガスアシスト成形とは何か――ソリッド成形との違い/発泡成形とガスアシスト成形の実情
(1)GaSty-1(発泡成形)の特徴――超臨界状態の気体(たとえば炭酸ガス)を用いた発泡成形との比較をする
(2)GaSty-2(中空成形) の特徴――従来のガスアシスト成形で見出せなかった作用・効果を明確にさせる
(3)GaSty-3(ガス圧縮成形)の特徴――ガスを用いた圧縮成形で、その作用・効果を紹介する。

2.ガスアシスト成形の特許の現状――各種方法の説明
 特許に付いて9,300件の精査を行ない、有効性についての調査は完了済みである。現在殆どの特許は失効している。
 また超臨界状態の気体を用いる発泡成形法について特許の有効性も解説する。その上で過去発表された下記の技術の概要説明を実施する。
(1)シンプレス   (2)AGI   (3)GAIN   (4)エアモールド  (5)GIM   (6)PFP
(7)HELGA   (8)MuCell(9)UCC法

3.ガスアシスト成形の作用と効果/経済性
(1)ソリッド成形に比べて3〜8%重量減――材料費のコストダウン
 原油の高騰によって樹脂の単価がアップする中、GaStyを用いると軽量化、さらに材料単価のコストダウンになる。
(2)冷却時間の短縮
 冷却時間とは、@充填された溶融樹脂を冷却固化することと、A寸法精度を出すことや、そり・変形を低減させる矯正が目的である。GaStyは中実成形よりも高精度で、そり・変形が少ない成形品が得られるので、金型内の矯正に要する時間が不要な上、冷却固化が遅いリブの根本などを選択して中空が形成されるので、熱溜まり(ホットスポット)が中空の形成によって取り除かれるため冷却時間が短縮される。
(3)そり・変形が少ない成形品が得られる
 ひけが大きかったり、欠肉(ショート)をしている成形品では、そり・変形は少ない。GaStyとは表面に出るひけを内部中空部に移行させ吸収させたショートショット法で、そり・変形の小さな成形品が得られる。
(4)ショートショット法――小さい型締め力
 ショートショットであるがために、PLに作用する力は小さく中実成形の1/2〜1/3程度の型締力で十分で、大きな成形品を小さな成形機で加工できるというコストメリットある。
(5)成形収縮率一定――金型製作のリードタイムの短縮
 成形収縮率を決める要素は中実成形では@溶融樹脂温度、A金型表面温度、B金型内での冷却時間=金型内での矯正時間、C樹脂保圧の作用の4要素。一方GaStyでは@溶融樹脂温度、A金型表面温度、B冷却時間の3要素。樹脂保圧を使用しないことから樹脂保圧によって生じるゲート近傍と流動末端との成形収縮率の差がみられない。
 *GaStyではゲート近傍でも流動末端でも成形収縮率に差がないので、金型設計で用いる成形収縮率は中実成形の「参考値」から「保証値」になる。そのため金型製作後の寸法の合わせ込みの金型修正工数がそれほどは掛からず、金型費の低減とリードタイムの短縮が達成できる。
(6)樹脂流動の影響を受けにくい――成形加工・寸法の安定
 ショートショットであることから余分な応力が掛からずに樹脂の成形収縮は安定する。また中実成形の軽量の安定はそれ程要求されず、0〜−5%程度の範囲で重量がばらついても成形品の品質はそれほど影響を受けない。

4. GaStyであればこそ可能なこと
(1)成形品重量が異なる異形状多数個取りも可能――樹脂保圧を用いないので重量の異なる異形状の多数個取りが容易にできる。
(2)ゲートカットの自動化が容易――樹脂保圧を用いないので充填後直ぐに「ゲート閉」とすることが可能=ゲートカットが容易にできる。

5.従来法での指摘されてきた欠点――成形不良とその対策
 ●発泡成形におけるスワールマーク、AGIやシンプレスに代表される従来のガスアシスト成形における@そり・ひけ、A型開時の成形品の破裂、B成形品表面の白化、C中空部分の強度不足
 ●GaStyによる約2,500型の実績中、大きな欠点は指摘されていない。またバーストやガス暴れによる外観不良はガス注入ピンの形状や位置などの金型構造と、システムの最適化で解決。

6.ガスアシスト成形における技術的課題――GaSty適用上のメリット
(1)特許(イニシャル及びランニングロイヤリティ)は?――原則必要なし
(2)成形技術習得については?――2日程度で技術習得できる(4M2Sの影響を殆ど受けない)
(3)成形サイクルがソリッド成形に比べて長い――ガスチャンネルを用いないので10〜30%以上短縮可能
(4)バーストや転写斑など不良が多いのでは?――ほとんど不良が発生しない
(5)ガスチャンネルを設けなければならない――ガスチャンネルは不要(決して用いてはならない

7.ガスアシスト成形の主な特徴/技術解説――樹脂保圧とガス保圧の違い
 基本的概念:内部をひけさせて、表面に出さなければ、そり・変形がなく、ひけもない外観良好な成形品が得られる。

8.ガスアシスト成形ユニットと経済性――投資回収期間のシミュレーション
 ユニバーサルタイプのガスアシスト成形デバイスの特徴・機能/成形事例

9.ガス・アシスト成形を導入するための手段――カスタマーの金型をガス仕様に改良し、作用・効果確認のTRYなどを提案する。

10.安価な国外の金型の活用――4M2Sの影響を受けにくい成形法なので海外で製作した安価な金型でも安定した量産が可能である。
 提供が可能なソリューションとして、海外の安価なGaSty用金型、成形機ノズル、ホットランナー、GaSty用の成形材料などを紹介する。

11.ケーススタディ――ワークショップ、ビジネスモデルの紹介
12.質疑応答
申込方法 ネット/FAXにて受け付けております。
◆ ネット申し込み
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◆ FAX
  
こちらからFAX用紙をダウンロードして必要事項を記入の上、当研究会へお送りください。

主催:プラスチック工業技術研究会
東京都文京区本郷4−12−16−402
TEL03(3815)5715/FAX03(3818)6809
plakougiken@grace.ocn.ne.jp

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